
新しい寄生虫駆除薬『アドボケート』が2016年2月よりバイエル薬品から発売されました。
そこで気になったのがゾエティスが販売している『レボリューション』との違いです。
メーカーのHPを見た限りではそれぞれの違いが良く分からなかったので詳しく調べてみました。
「アドボケート」と「レボリューション」の比較表
目次
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商品名 | アドボケート | レボリューション |
主成分 | イミダクロプリド モキシデクチン | セラメクチン |
薬のタイプ | スポットオン | スポットオン |
フィラリア | ||
ノミの成虫 | ||
ノミの卵・幼虫・蛹 | ||
マダニ | ||
耳ヒゼンダニ | ※猫のみ | |
回虫 | ※猫のみ | |
鉤虫 | ||
ノミ/駆除までの時間 | 24時間 | 24時間 |
年齢制限 | 犬: 7週齢〜 猫: 9週齢〜 | 6週齢〜 |
アドボケートとレボリューションの効果については様々なサイトで異なる情報が書かれていますが、上記表では農林水産省に承認されている効果のみを記載しています。
記事途中の適応外使用の部分で日本では承認されていないものの、海外では効果が承認されている寄生虫についても紹介しているので必ず最後まで確認するようにして下さい。
アドボケートとレボリューションは背中に垂らすスポットオンタイプの駆除薬です。
お薬は犬猫兼用ではなく、成分の量別に犬専用、猫専用を使い分けします。駆除効果の持続時間はどちらも1ヶ月間で、月1回投与する事で寄生虫からペットを守り続けます。
「アドボケート」と「レボリューション」駆除出来る寄生虫の比較
日本で承認されている効果はアドボケートもレボリューションもほとんど同じでした。
フィラリアが予防出来る事、ノミの成虫と幼虫などを駆除出来る事、マダニへの効果が確認されていない事、回虫や鉤虫などの消化器官寄生虫に効果がある事など効果がそっくりです。
異なるのは、ミミヒゼンダニと回虫に対しての効果です。
耳ヒゼンダニに対してはアドボケートでは猫だけにしか承認されていないので、犬のミミヒゼンダニ駆除(疥癬治療)にはレボリューションを選ぶ方がベターです。
また、レボリューションの犬回虫への効果は承認されていないので、犬回虫の駆除や予防が必要な場合はアドボケートを選ぶ方がいいでしょう。
「レボリューション」の適応外使用
医薬品を国に承認されていない効果を得る事を目的に使う事を適応外使用と言います。
例えば、レボリューションはマダニに対しての効果は日本では承認されていませんが海外では承認されています。
マダニの種類も海外と日本では違う場合があるので日本でも同じように効果があるかどうかは不明ですが、動物病院でもノミ・マダニ・ヒゼンダニの駆除とフィラリア予防を目的に処方されています。
同じようにアドボケートにも適応外で駆除出来るとされている寄生虫が多くあります。
「アドボケート」の適応外使用
アドボケートを製造販売するバイエル薬品の海外公式サイトでは日本では承認されていない寄生虫への効果が言及されています。
ヒゼンダニを駆除
アドボケートは耳ダニ、ヒゼンダニを100%駆除する事が出来ます。
日本では「※猫のみ」になっていますが海外では犬でも効果確認されてます。
ヒゼンダニが原因となって発症する耳疥癬、疥癬の治療に使用する事が出来ます。
ニキビダニを駆除(アラカス)
日本では承認されていませんが、アドボケートはニキビダニにも効果があります。
海外臨床試験では週1回の投与でニキビダニが減少する事が確認されています。
ですから、海外ではニキビダニが原因となるアラカス治療にも使われているようです。
アラカス治療をする場合は適応外使用になるので病院で相談するのが良いでしょう。
ちなみに、犬のアラカス治療なら「ブラベクト錠」の方が優れています。
海外の研究では1錠で1ヶ月後に99%のニキビダニを駆除出来たという凄い結果が出ているので個人的にはブラベクト錠を選ぶと良いと思います。
「アドボケート」と「レボリューション」使用後シャンプーを比較
アドボケートもレボリューションもスポットタイプなので使用後はすぐにシャンプーをする事ができませんのでご注意下さい。
アドボケートは、使用後は4日間シャンプーを控えるように指示されています。
投薬後90分経っていれば雨などに濡れてもフィラリア症の予防効果は薄れず100%防ぎますが、ノミなどの外部寄生虫への駆除効果を持続させる為には4日間必要なようです。
対してレボリューションはアルコールが多く含まれているので速乾性が高く、投与後2時間経っていればシャンプーをしても大丈夫なようです。
どちらの駆除薬を使う場合でも前日迄にシャンプーを済ませておく事が望ましいですが、頻繁にシャンプーが必要な場合はレボリューションを選びましょう。
「アドボケート」と「レボリューション」価格で比較
効果があまり変わらないのであれば重要なのは価格ですよね。最後は価格で比較してみましょう。
動物病院の価格は病院によって異なりますのでここでは通販サイトの価格で比較していきます。
結果・・・。ほとんど同じでした(笑)
お薬の値段/1ヶ月分 | アドボケート | レボリューション |
---|---|---|
小猫 | 951円〜 | 720円〜 |
猫 | 1,089円〜 | 899円〜 |
小型犬 | 930円〜 | 882円〜 |
中型犬 | 1,106円〜 | 1,113円〜 |
大型犬 | 1,215円〜 | 1,223円〜 |
超大型犬 | 1,367円〜 | 1,433円〜 |
最後に
アドボケートとレボリューションは非常に似ているフィラリア予防・寄生虫駆除薬でした。
日本で承認されている効果もほとんど同じでしたし、販売価格もほとんど同じでした。
あくまで個人的な推測ですが、レボリューションが人気でよく売れているので、アドボケートはレボリューションを真似するような形で開発しているのかもしれませんね。
海外でのみ効果が承認されている寄生虫を含めるとアドボケートの方がいろいろ効くのでこちらを選ぶのも良いでしょうし、多くの人が使っている安心感でレボリューションを選ぶのもいいでしょう。
容量・用法を守って正しく使えばどちらを選んでもあなたの大切なペットを守ってくれますよ。
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