夏~秋にかけて、猫は換毛期(抜け毛の季節)を迎えます。
最近は毎日、猫の抜け毛掃除が大変で・・・
という飼い主さんも多いのではないでしょうか。
換毛期による自然な抜け毛なら良いのですが、痒みや出血を伴ったり皮膚が見えてしまうほどの脱毛が見られる場合には、いくつかの原因が考えられます。まずは下記のポイントをチェックしてみましょう。
この記事の目次
猫の脱毛原因
ノミ、ダニなどの寄生虫や、真菌によるもの
脱毛が見られた場合は病院でもまずはこれらを疑って検査を行います。
ノミやダニなどの寄生虫は、薬を使うことで簡単に駆除・予防できるものが多いです。
フロントラインやレボリューションなどといった薬は使い方も簡単なので、家庭で定期的に投与して予防効果を持続させましょう。
また、マラセチア真菌などによる痒みや、脱毛が見られた場合にはマラセブシャンプーの使用もお勧めです。
アレルギーによるもの
猫にも食物アレルギーが存在します。
ビーフ、チキン、ターキー、魚、穀類など、さまざまなアレルゲンが考えられますので、いろいろなフードを与えて様子を見ながら消去法的にアレルゲンを特定していきます。
アレルギー対策用のフードも市販されているので、それらを試すのも良いでしょう。
甲状腺機能亢進症によるもの
高齢の猫に多い病気で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こります。
血液検査によってチェックすることができます。甲状腺機能亢進症による脱毛は、体の左右に対称に現れることが多いです(右足と左足の同じ位置など)。
ストレスなど
なんらかの原因で強いストレスを感じると、代替行動として自ら過度なグルーミングをしてしまい、脱毛に至る場合があります。
我が家の猫(13歳メス)にも起こった原因不明の脱毛
去年の夏、うちの猫の右前足に突如、脱毛が現れました。
黒猫なのですが、まっ白い皮膚があらわになってしまいその範囲もどんどん広がっていきました。
あわてて病院へ行き検査を受けたのですが、上記1~3はいずれも該当しませんでした。
ストレスに関しても、特に環境の変化もなくストレスの要因となる事は思い当たりませんでした。
また、猫の様子をよく見ていると舐めることにより脱毛しているのではなく、口で毛を何度もむしり取るようにして自ら毛を引き抜いているのです。そのため、猫の周辺には小さな束になって抜けた毛が散乱しているという状況でした。
あらわになった皮膚の部分には皮膚炎や掻き壊しなどの傷はないため、とりあえず様子を見てひどくなるようであれば、軽い精神安定剤などでストレスの軽減を行う方法もあると言われました。また、バッチレスキューレメディペットのような、心のバランスを取り戻すための自然療法薬も試してみる価値があるでしょう。
このように、原因不明の脱毛が起こってしまった場合には、患部にザイマックストロピカルクリームなどを塗るのも効果的です。
通常であれば被毛によって守られているはずの皮膚が露出してしまっているので、ザイマックストロピカルクリームを塗ることで乾燥を防ぎ、皮膚のバリア機能を高めて細菌や真菌からガードする役目を果たします。
抗生物質やアルコール、ステロイドを含まず、天然成分で作られたクリームなので、長期間の使用も安心です。
愛玩動物飼養管理士の資格を保有し野良猫の去勢・避妊手術や、
子猫の保護・譲渡などのボランティア活動に従事しています。
日本臨床獣医学フォーラムには毎年参加しており、日本中の著名な獣医師や、動物行動学の先生から直接レクチャーを受講しています。
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