犬の白内障は目薬で治る!症状・原因・予防法の完全ガイド

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犬の白内障

目次

 

犬の白内障の原因

どうして白内障になってしまうのか。それについてははっきりとした原因が解明されていません。

ただ、白内障は年を取ってから発症するイメージが強いと思いますが、実は若いうちからも白内障になることがあります。

その原因として基礎疾患や、眼の外傷や目の病気から誘発される場合、中毒などが引き金となって白内障を引き起こします。

 

白内障の種類

白内障には先天性と後天性の2種類があり、先天性は生まれながらにして白内障の発症があるタイプ、後天性は生まれてから発症するタイプです。

そして後天性に関してはそこから発症年齢によって3種類に分類されます。

 

後天性白内障

●若年性白内障・・・0~2歳で発症

●壮年性白内障・・・3~6歳で発症

●老年性白内障・・・7歳以降で発症(ほとんどは老年性白内障)

このように、後天性白内障には年齢によって3種類に分ける事ができますが6歳以内に発症した場合でもまとめて若年性白内障と言われることが多いです。

そしてほとんどの白内障は、7歳以降に発症する老年性白内障です。また、先天性白内障になりやすい犬種は以下になります。

 

先天性白内障の好発犬種

キャバリア・キングチャールズスパニエル、アメリカン・コッカースパニエル、イングリッシュ・コッカースパニエル、ウェルシュ・コーギー、ウエストハイランド・ホワイトテリア、シュナウザー、ビーグル、ボストン・テリア、ラブラドール・レトリーバーetc・・・

他にも様々な犬種が好発犬種としていますが、主にスパニエル系やテリア系が先天性白内障になりやすい傾向があります。また、先天性白内障や若年性白内障は、遺伝的なものが原因だと考えられています。

 

基礎疾患による白内障併発

はっきりした原因が究明されていない白内障ですが、

基礎疾患から白内障を併発した場合は基礎疾患の治療を優先して行なう必要があります。

白内障を併発する基礎疾患として糖尿病やブドウ膜炎などがあります。

 

白内障を引き起こす有害物質

白内障を引き起こす有害物質として、ジニトロフェノールとナフタリンがあります。

どちらも普通に生活しているなかで触れる事はありませんが、白内障を引き起こす有害物質として覚えておいてもいいかも知れません。

 

白内障の症状

白内障を発症すると、様々な症状が見られるようになります。しかし、初期の段階では飼い主さんでも気付かない程度の白い濁りなのではっきりとした症状はわかりません。

しかし、初期→中期→成熟期→過熟気と進行するにつれて眼が白く濁っているのがはっきり分かるようになり、その他の症状も大きくなっていきます。

初期から中期あたりの段階では、『物に少し気付きにくい』『時々ぶつかることがある』といった程度ですが、中期以降からは徐々に視力が低下していくため『人やモノに気付かない』『ぶつかりながら歩く』『つまずく』『物音に敏感になる』『動くものを目で追わない』といった症状となり、最終的には視力を失い全く見えなくなります。

 

ウチの子は白内障?セルフチェックの方法

白内障をティッシュでチェック

白内障は目が白くなってくるので、見た目から白内障になってきたかどうかを判断することができます。しかし、一番気になる目がまだ見えているのかどうかを判断するのは難しいと思われるかもしれませんが、実は簡単に自宅でチェックする方法があります。

用意するものはティッシュを丸めた玉1個。それをわんちゃんの目の前に落下させます。

まだ見えているようであれば、落下するティッシュ玉を目で追います。落下させるときは、中心と右目、左目でそれぞれ行なうようにしましょう。

すると、左右どちらかの視力が低下している場合には視力が低下している方のテストのときは反応が鈍く、視力がまだ大丈夫な方のテストのときには反応が早かったりします。

 

白内障は予防できる?

白内障を予防できるかどうかの答えとしては、『極力発症速度を弱めることができる』と言った方が正しいかもしれません。

というのも、後天性の白内障の多くは老化によるものなので予防することで発症を遅くすることはできますが、予防しているから絶対ならないというわけではないからです。しかし、できるだけの予防をしてあげることで少しでもわんちゃん自身が快適に過ごせる期間を長くすることができるなら、是非予防に取り組みたいですね。

 

白内障の予防方法

では、どういったことで白内障を予防できるのでしょうか。

まず白内障の予防に大切なのは目はもちろん身体全体の抗酸化です。

年を取るということは老化するということで、老化するということは身体が酸化していっていることを意味します。

ですので、出来る限り酸化を遅らせることができれば白内障も予防することができると言えます。

予防方法としてまず手軽なのがフードです。ビタミンEを豊富に含むフードを選んであげることで身体の酸化を防ぐことができます。

他には眼の抗酸化物質としてルテインを豊富に含んだパナキュアルテインや、改善効果も期待できる目薬型サプリメントのD-Smileなどがあります。

サプリメントは動物病院やインターネットでも購入することが可能ですが、一番手軽にすぐ始められるのはやはりフードですね。

またフードを選ぶ際には、ビタミンEがたっぷり入っているのはもちろんですが質の良いフードを選ぶようにしてください。

質が悪いとそれだけで身体の酸化を早めることになります。同時に糖尿病によって白内障を引き起こす可能性も高いので、糖尿病の原因である肥満にも十分注意するよう体重管理をしっかりしましょう。

 

白内障治療の目薬

実際に白内障になってしまった時に使用するのが白内障用の目薬です。

白内障を完治することはできませんが、今よりも進行を遅らせたり改善することが可能ですのでいくつかご紹介します。

●C-nac(シーナック)
●D-Smile(ディースマイル)
●ドッグクララスティル

この三種類のすごい所は、Nアセチルカルノシンというアミノ酸が1%配合されていることです。

このNアセチルカルノシンとは白内障を改善する効果をもっているため、今までは進行を遅らせる対処療法しかなかった白内障治療に大きな革命をもたらした点眼薬です。また、D-Smileは点眼薬でもありますが舌下に滴下して経口投与することも可能となっています。点眼を嫌がって難しいといった場合はD-Smileがおススメです。

 

●カタリンK
●カリーユニ
●ライトクリーン

この3つは以前より白内障の進行抑制剤として使用されてきました。ふたつとも有効成分としてピレノキシンを含有しており、このピレノキシンが白内障の進行を抑える働きをしてくれます。

しかし、このピレノキシン系の成分はあくまで進行を抑制するのみで白内障を改善する働きはありません。そして使用できるのはまだ視力があるうちだけなので、ほぼ視力を失った目には意味をなしません。また、副作用としてまぶたのただれ、角膜の充血、かゆみ、刺激といったものがあるため使用の際にも点眼してからは様子を見る必要があります。

 

白内障を治療するならNアセチルカルノシン

様々な白内障の目薬がある中でほとんどはピレノキシン系が多く、どれも改善するのではなく白内障の進行を抑制することで、今よりもひどくならないようにしましょうといった対処療法でしかありません。

しかし、Nアセチルカルノシンが有効成分のC-nac、D-Smile、ドッグクララスティルはこれまでの対処療法とは違い白内障を改善する働きをもつ点眼薬です。また、副作用もないため長期期間使用することはもちろん予防としても使用することができます。改善具合についてはどの程度白内障が進行しているかにもよりますが、完全に盲目になってない限りは視力が回復したり、白くなった部分が小さくなってきたりといった改善が見られるので治療をするならこの3つでしょう。

関連:犬の白内障は点眼薬で治る!?『ドッグクララスティル』がオススメ!

Point

進行を遅らせるならカリーユニやカタリンKといったピレノキシン系。

治療・改善・予防をするならC-can、D-Smile、ドッグクララスティルといったNアセチルカルノシン。

ただし、進行を遅らせるものよりも改善と予防ができる目薬の方がどうしても高価になりますので進行状況を踏まえて獣医師と相談の上、使用する目薬を一緒に決めましょう。

 

白内障を治療には手術?目薬?どちらがいいの?

白内障の治療方法には手術と目薬の2択がありますので、それぞれのメリットとデメリットをお話しします。

【手術による治療】

メリット

白内障を完治させることができる(成功率90%近く)

デメリット

  • 費用が高額(手術で30万前後、その後の入院費や薬代などを考えると40万近くかかる)
  • 全身の身体検査を行なう上で異常があった場合、そちらを優先しなければならない
  • 手術後のケアが大変(毎日の点眼・投薬・定期検査)
  • わんちゃんの性格によっては手術自体が難しい(臆病または気性が荒いために攻撃的)
  • 合併症やそれが原因で失明する可能性もある(術後50%の確率で合併症可能性あり)
  • 白内障が再発する可能性もある

 

【点眼による治療】

メリット

  • わんちゃんに負担をかけることなく進行抑制または改善することができる
  • 目薬代だけでいいので費用が安い
  • 入院などの必要がなく自宅でケアできる

デメリット

  • 100%完治することができない
  • 進行状況によっては、Nアセチルカルノシンでも視力が戻ることは難しい
  • 点眼なので嫌がる子は少し大変

 

このように手術による治療と目薬による治療では、圧倒的に手術によるリスクやデメリットがありすぎるため、負担とリスクを与える方法よりも負担なく穏やかにできる目薬を使った治療をおススメします。

また、手術自体も高い専門技術と整った設備が必要なため手術を行なえる動物病院も少ないです。

しかし、どうしても手術で治療したいといった場合には白内障手術を専門にしている動物病院を探す必要があります。

探す方法としてはインターネットで情報を集めたり、いろんな獣医さんに問い合わせするしかありませんので、飼い主さんの苦労も相当かと思います。

 

わんちゃんが白内障になってしまった時の接し方

白内障の犬との接し方

これまで、白内障のできる限りの予防から治療についてお話してきました。

しかし、もうすでに白内障になってしまって視力の低下、もしくは視力を失ったわんちゃんもいると思います。そこで、そうしたわんちゃんのために少しでも安心して過ごすための接し方をお伝えします。

 

いきなり触らず声をかけながらニオイを嗅がせる

これは、視力低下や既に視力を失っていることから今までのように急に触れるとわんちゃんがびっくりしてしまうので、それを防ぐために行ないます。

また、わんちゃんによっては急に触れられたときの驚きで噛みついてしまうこともあります。人間も急に背後からなんの前触れもなく肩を叩かれるとすごくびっくりしますよね。それと同じですので、触る前には声をかけてあげて必ず鼻に手をもっていくことでニオイで存在を認識してもらってから、そのまま優しく顔や頭から撫でてあげましょう。

 

声掛けをする

触るときに限らず傍にいるときは声をかけてあげること、でわんちゃん自身が安心することができます。見えにくい、見えないといった状況だからこそ声をかけて安心させてあげること、でわんちゃんも緊張が緩みリラックスして過ごすことができます。

 

過ごしやすい環境にする

いつも過ごしている家だからこそ、大体の家具や物の配置は身体が覚えています。そのためニオイや感覚で認識してわんちゃんは行動します。

ですのであまり物の配置などを頻繁に変えない方がいいのですが、もし今よりも過ごしやすくしてあげたいということであれば、できるだけ周りに物を置かないようにしてあげましょう。

移動の際に障害物がなければスムーズにわんちゃんも移動できますが、いろいろ置いてあったり落ちていたりすると、それだけ障害が増えるのでわんちゃんも少し大変です。そのため過ごす環境をできるだけシンプルにしてあげるといいでしょう。

 

トイレ・寝床・お水・ご飯の場所をまとめる

日頃からサークルで過ごしているわんちゃんなら、一通りの生活スペースが決まっているので問題ないかもしれませんが、室内を自由にしているわんちゃんであればトイレ・寝床・お水・ごはんをまとめた住居スペースを決めてあげると、広い範囲を行動していろいろ探す必要がないのでとても過ごしやすくなります。
以上が、白内障になってしまったわんちゃんに出来るだけ快適に過ごしてもらう方法です。

どれもポイントとしては、『わんちゃんが安心できるようにする』『負担にならないようにする』といったことです。

ちょっとしたことかも知れませんが、こうしたちょっとした接し方や環境の整理が、白内障になったわんちゃんにとってはストレスなく過ごせる方法なので、実践してみてくださいね。

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森 さゆりトリマー兼動物看護士

投稿者プロフィール

約10年間動物病院でトリマー兼看護士として勤務。
トリミングセミナーや動物看護セミナーに積極的に参加し、
トリミングや看護業務と同時に、飼い主様へ飼育管理指導を行なってきました。
自宅でできる簡単なケアの仕方や、病気になってしまったときのペットとの向き合い方など、
少しでも飼い主様とペットが幸せでいられるお手伝いができればと思います。

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コメント

    • 佐藤 弘子
    • 2017年 6月 06日

    参考になりました。注意しながらサプリメントで対応したいと思います。

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