椎間板疾患の初期症状ですが、小さな変化も見落とさないことが大切です。
- 食欲低下
- 元気消失
- 抱き上げたときにキャンと鳴く
- 湾曲姿勢を繰り返す
このような症状が出たときは速やかに動物病院かかられてください。椎間板疾患の治療はスピード勝負です。
特に後肢不全(軽度のマヒであっても)を伴う椎間板ヘルニアの場合、マヒを飛ばす注射薬(デカコート)は発症から8時間以内に使用することで高い効果が得られると言われています。
ダックスフンドの椎間板疾患を予防する方法
先ずヘルニアや腰痛を予防するためには生活環境を整えてあげることが先決です。
滑りやすいフローリングの床の上で体をコントロールしながら歩くということ自体、実は彼らにとっては大きな負担になります。
よく歩く場所にペット用カーペットを敷いてあげるだけでも歩きやすさは格段に変わります。
またお爪や足裏の毛がのびていると尚更すべりやすいため月に1回はお爪切り等を行ってあげましょう。
次におうちの中にある段差です。喜んで上り下りしているように見えても腰には負荷がかかっています。
ソファーにあがるための小さな階段をクッション等で作ってあげる、庭先に出られるスロープを設置する、階段は抱っこで運ぶ等の注意をしてあげましょう。
なお体重が重ければ重いほど椎間板はダメージを受けやすいため適切な食事管理をし、肥満体形にさせないことも大切です。
椎間板疾患を発症してしまったら?検査や治療方法
腰痛の場合は絶対安静の指示と共に痛み止めが処方されます。(メタカム・プレビコックス・リマダイル等)
おおよそ3~5日程の投薬で改善しますので、その後は極力腰に負担がかからない生活に切り替え再発に注意してあげましょう。
マヒを伴うヘルニアの場合には先ずレントゲンを撮り、椎間板の異常部位を特定します。
軽度であれば前述であげた注射薬を使用し改善するか3日程様子を見ます。
改善がない、もしくは重度マヒがあった場合には緊急での手術となります。
費用はおおよそ20~30万円程です。
また手術を行う、行わないに関わらず、マヒが改善しない事や残ってしまうケースも多々あり、その場合は生涯を通してのケアが必要となります。時には排泄困難をきたし圧迫排尿等の補助を要する事もあります。
ですが現在はペットの理学療法も進んでおり、様々なリハビリを行う事が可能ですから、時間をかければ改善に期待ができるかもしれません。
5年間24時間365日体制の動物病院にて勤務していました。
現在は、より患者様との距離が近い個人の動物病院にて勤務しながら、
これまで経験を多くの人々に伝える為、記事の執筆活動などにも力を入れています。
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