
オス猫の去勢手術に立ち会ってきました。
うちのオス猫は、生後5カ月の時に動物病院で去勢手術を受けました。
去勢手術がどのように行われるのか興味があったので、獣医さんにお願いして立ち会いを許可してもらいました。
まずはオプションである血液検査をしてもらいました。
肝臓や腎臓の機能、血糖値、タンパク、白血球の数値などを調べ、麻酔をかけて行う去勢手術に耐えられるだけの体力があるか、大きいリスクはないかを確認してもらいました。
また、若くて健康な時に詳細の血液検査を行っておくと将来、歳を取って具合が悪くなった時に、検査結果を健康な時のデータと比べることができ、診断治療に役立つそうです。
手術の一部始終は、一般人が見ていて耐えられるのでしょうか?
立ち会いが許可されましたが、ものすごく血が出たり、グロテスクだったりするのでは?と心配になり、獣医さんに聞いてみました。
手術の方法は何種類かあるそうですが、この先生の場合オスの去勢手術はそんなにグロテスクではないとのこと。ドキドキしながら見学をしました。
いざ、去勢手術開始。
手術の流れを、順を追って説明します。
血などはありませんが一部、手術中の画像がありますので苦手な方はご注意ください。
① まず、注射による麻酔を打ちます。10分ほどで猫は眠ってしまいます。
この注射の麻酔は、ごくわずかな時間だけ効果がある量を使用します。
② 注射の麻酔で猫が眠ったところで、ガスによる麻酔に切り替えます。
注射だけの麻酔だと眠らせる時間の微妙なコントロールがしづらく、またガス麻酔のほうが体への負担も少ないのでこうやって切り替えを行うそうです。
↑ガス麻酔のマスクをセットされ、眠っています。呼吸のリズムも機械で確認しながら手術を行います。
③ 次に、睾丸周りの毛をバリカンで刈り取ります。
刈った毛は、掃除機の先にアダプターをつけたものできれいに吸い取っておきます。
↑刈った毛を取り除きました。シッポが下がると手術がしづらいので、
ヒモで結んで手術台に固定し、邪魔にならないようにしておきます。
④ 患部を消毒し、いよいよメスを入れます。
メスの刃(剃刀の刃みたいでした)を直接手に持って、
左右の睾丸のちょうど間、真ん中の部分に縦に2センチくらい、メスを入れます。
↑長さ3センチくらいの、小さなメスです。メスというより、剃刀の刃みたい。
⑤ メスを入れた切り口から、片方の睾丸をプリッと手で押し出し、さらにその中の薄皮にもメスで切り込みを入れます。
↑薄皮を切ると、中からこんな白い臓器(睾丸の中身)が出てきます。
⑥ ブドウの皮から身を押し出すようにして、白い睾丸をプリッと出し、指でつまんで引っ張ります。睾丸は、細い糸のようなもの(血管と精管)でつながっています。
⑦ 睾丸の部分はハサミでカットします。血管と精管はくっついているので、それを割り裂いて2本のヒモ状にします。
⑧ 2本に分けた血管と精管を、根元から3回くらい縛ります。
↑ちょっとわかりづらいですが、2本のヒモ状のものを縛っているところです。
⑨ 縛った血管と精管の先の部分を、根元から切ります。
⑩ もう片方の睾丸も同様に、⑤~⑨の作業を繰り返します。
⑪ 左右両方の睾丸を除去できたら、④でメスを入れた真ん中部分を指で軽く押さえて、くっつけます。針と糸で縫わなくても自然にくっつくそうです。これで、去勢の作業は完了です。
⑫ ガス麻酔のマスクを外し、麻酔から醒ますための注射を打ちます。
麻酔から醒める時にフラフラすることがあるので、ケージの中に入れた状態で覚醒するのを待ちます。
⑬ 数分で意識が戻るのでそのまま2時間くらいケージの中で安静にさせて、術後の様子を確認します。
⑭完全に麻酔から覚めたら、全て完了です。
入院の必要もなく、そのまま連れて帰宅しました。
あっという間の手術でした。
今回、去勢手術に立ち会ってすごく驚いたことがあります。
まず、今回の方法で行う去勢手術は、血が全くと言っていいほど出なかったこと。
そして、切った傷口を糸で縫わないということです。
でも一番びっくりしたのが、麻酔の部分を除く、④~⑪までの作業がわずか2~3分で完了してしまったことです!!
技術的にも熟練した獣医さんだったということもありますが、本当にあっという間で終わりました。え、これだけ?!といった感じでした。
お土産も持ち帰ってきました・・・。
ちなみに、今回取り出した睾丸はお土産として持ち帰らせてくれました。
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2017年 12月 29日
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